保護者対応は保育士の仕事の中でもとても重要な仕事です。
保護者は大切な我が子の命を園に預けているわけですからどうしても色々なことが気になってしまいます。
また、保育のプロである保育士さんに育児相談をしたいという保護者も多いのではないでしょうか。
何かお役に立てれば嬉しいです
この記事はこんな方におすすめ
- 保護者対応に悩んでいる
- 保護者対応で大切にすべきことを知りたい
- 伝えたいことがあるがどう伝えるべきか悩んでいる
目次
保護者対応が必要な場合とは
園やクラス運営に対して改善要求があるとき
保育士や園は、子どもが健やかに安心して生活し、成長していけるよう様々な保育方針を掲げ日々保育を行っています。
入園前には保護者も色々な園を見学して、納得した上で入園しているのはもちろんのことですが、それでも色々な要望や意見が出てくることは避けられません。
保護者から意見があったとき
クレーム、という言い方もしますが、この記事では意見という言葉を使わせていただきます。
安心して預けていることは前提ですが、保護者は毎日子どもが保育園で何をしているのか、お友だちと仲良く過ごせているのか、先生に迷惑をかけていないのか、色々な不安もありながら保育園に預けています。
だからこそお家で子どもに園の様子を聞いたり、少し気になると保育士に聞いたりすることも。
子ども同士のトラブル、見覚えのない怪我、子どもの元気がない、色々な理由でご意見を言われることがあると思います。
ポイント
中には保育などに関係のない理不尽な意見を言ってくる保護者の方もいることでしょう。その場合は全てを真正面から受け止めるのではなくすぐに上司の先生に相談して対応しましょう。
園で何かトラブルがあったとき
0.1歳児クラスであれば噛みつきが起こることもあります。また、どの学年であっても子ども同士の喧嘩は避けられません。
喧嘩をして解決している場合は良いですが、手が出てしまった場合や頻繁に同じ子と喧嘩をしている場合には保護者に情報を伝えることもあります。
ポイント
保護者の中には子どもの話を鵜呑みにしてしまう方もいます。
そういった傾向の強い保護者の場合には先回りして真実を伝えておくことも大切です。
保護者対応で大切にしたいこと6選
1.保護者の話をまず受け止める
保護者から意見や要望があったときにはまず相手の話をしっかりと受け止めましょう。
内容が勘違いだった場合など口を挟みたくなることもあるかもしれませんが、保護者には「この先生は私の話を真剣に聞いてくれない」「自分を守ろうと言い訳している」と受け止められてしまうことも。
また、ご意見の場合には最初は怒りでヒートアップしていても、話を聞いてもらっているうちに気持ちが落ち着いてくる場合もあります。
まずは保護者の話に耳を傾け共感することから始めましょう
2.勝手な判断をしない
要望や改善の中にはすぐに返事できない内容や確認が必要なものがほとんどです。
1人の勝手な判断で「やってみます」「できます」など返事をしてしまっては園全体のやり方やルールを変えなければいけない事態になってしまうことも。
軽い気持ちや、この場を切り抜けるために安易に返事をしないよう気をつけましょう
次は伝えるときのポイントです☆
3.マイナス点を伝えるときには良いことから先に伝える
友だちとのトラブルなど、良くない出来事を伝えるときにはストレートにいきなり伝えることは避けましょう。
特に新学期など、信頼関係もまだ築けていないときには伝え方は要注意です。
4.連絡ノートにはマイナス点は極力書かない
何か伝えたいことがある時でも、連絡ノートに書くことは極力避けましょう.
なぜなら、文面では自分の意図したようには伝わらないことがあるからです。
優しく書いたつもりでも保護者にとってはすごく否定された気持ちになったり、意図した以上に不安にさせたり不快に思わせてしまうことがあります。
その気持ちを保育士に伝えられる保護者なら良いのですが、何も言えずに不安や不満が溜まっていってしまう方もいます。
保護者になかなか会えずやむをえず書く場合には、書き方に十分に気をつけ、できるなら周りの先生に客観的に読んで確認してもらいましょう。
例えば…
活動の切り替わりで自分のやりたいことが辞めれず泣いて活動に参加できなかった事を伝えたい
✖️:今日は片付けを嫌がり、泣いて体操に参加できませんでした。
○:折り紙がまだやりたかったようで体操には間に合いませんでしたが、話をすると納得して自分で片付けをすることができました。明日は体操できたら良いねと話をしています。
出来なかったことだけでなく、その後出来たのであればそこまで書くなど、言い切って終わりにしないように気をつけましょう
5.怪我など、園で起きたことは全員が把握しておく
公園や園庭で遊んでいるとこけたりぶつかったり、気をつけていても怪我が起こることがあります。
万が一怪我をしてしまったら、以下のことを必ず確認しておきましょう
確認事項
・怪我が起きる前後の状況把握
・ぶつかった時などは、どこがぶつかったのかを確認
・怪我の状況、受診が必要か否か
・怪我をした時近くにいた職員の把握
大したことがない怪我であっても、大事な我が子が怪我をして帰ってきたら誰でも不安になるものです。
保護者は怪我の程度よりも、どんな状況だったのか、先生はちゃんと見てくれていたのか、真剣に話をしてくれるのかを見ています。
また、全員把握はとても大切です!
私の体験談ですが、他クラスの子どもの怪我を把握できておらず登園時に「ここの怪我はどうしました?」と聞いてしまったことがあります。
園でした怪我なのに知らない先生がいるという事に不安を感じた保護者の方から、後日ご意見をいただくことになってしまいました。
朝礼や会議、伝言板などで必ず全員が把握するようにしましょう。
6.誰が伝えるか
保護者対応を行う際、内容によっては担任ではなく直接上司の先生に対応してもらった方が良い場合もあります。
要望に対しての返事の際や、トラブルの対応など、自信がないときには必ず上司に確認して打合せたうえで対応を行うように気をつけましょう。
何よりも大切なのは信頼関係
ここまで大切にすべきポイントや伝え方について書いてきましたが、テクニックより何より大切なのは保護者との信頼関係です。
毎日真摯に子どもと向き合い、よかったこと出来たこと、成長したことなど定期的に伝えコミュニケーションをとっていきましょう。
そうすることで「この先生は我が子をよく見てくれている」「先生なら安心してお願いできる」という信頼関係に繋がっていきます。
ただ注意すべきは友達関係にならないこと!
保護者の中には距離の詰め方がお友達同士のような方もいます。
実際に保護者とLINEを交換していた先生もいました。
そうなるとお互いに言いたいことも言えず、大きなトラブルの原因にもなっていきます。
保護者と先生。この線引きはしっかりとしながらより良い関係を築いていけるように頑張っていけたら良いですね
最後まで読んでいただきありがとうございました!